フィルタ紹介3回目。と言ってもこれで終了ですが。
今回はレイヤー側で使用することがメインとなるフィルタ類を紹介します。
これは [Add filter] で追加することが出来るものです。
今までフィルタと言っていましたが、ジェネレータやレベルなんかも全部ひっくるめるとSPではエフェクトと呼んでいるようです。
今回紹介するのはそのエフェクトの中のフィルタですが、今更変更するのも面倒なのでフィルタで通します。
フィルタという言葉がゲシュタルト崩壊しそうになるかもしれませんが、うまく脳内変換していただければと。
フィルタにはいくつかの種類があり、使い方も微妙に違います。
そのため、他のジェネレータなどより使い方がわかりにくいかもしれません。
設定はしたけど効果があるように見えない、という場合もあるでしょう。
というわけで、いくつかのフィルタを例にして使い方を見て行きたいと思います。
まず、[Shelf] → [Filters] タブの中を見てみましょう。
使い方に応じて色分けをしてみました。
まずは赤枠の [Basecolor HSL] はベースカラーチャンネルのみに有効なフィルタです。
カラーの Hue, Saturation, Luminosity を変化させることで色相、彩度などを変更することが出来ます。
これはベースカラーに対してしか使用できないため、レイヤーにのみ使用できます。
下は同一マテリアルでの色相変化例です。
緑枠はマスクにも使用できるフィルタで、名称通りにブラー、シャープ化、歪みを適用できます。
例えば、高さマップだけシャープ化して法線が強く出るようにしたり、逆にブラーでボケさせて薄く弱くすることも出来ます。
高さにブラーを掛けただけでもイメージが大分変わります。
マスクにも使えるので、マスクを歪ませるというような方法にも使えます。
下の図は [MG Edge Damages] をレベルで調整したあと、[Warp] で [Use directional warp] を有効にしたものです。
エッジ部分から斜め下方向にマスクが歪んでいっているのがわかるでしょう。
青枠は映像的なフィルタですが、基本的にマスクでは使用できないようです。
[MatFx Crack] のように一部使えるものもありますが、使えないものについては設定ができません。
この青枠も使い方は2種類あり、設定してパラメータの変化だけで対応できるものと塗ることで効果が出るものがあります。
前者は塗りつぶしレイヤーで使うことが多くなるかと思います。
例えば [MatFx Rust Weathering] は金属の錆を浮き上がらせるフィルタですが、塗ったところを錆びさせるものではなくパラメータで錆の広がりなどを設定することが出来るものです。
下の図は [Steel parkerized] で塗りつぶしたレイヤーに対して設定したものです。
見ての通り、風雨にさらされて錆びたという感じが出てますね。
他にも、[MatFx Edge Damages] や [MatFx Sun Bleach] のような、形状に合わせた処理を行っているフィルタはこれに当たります。
後者の塗った部分に効果があるものとしては [MatFx Crack] 辺りがわかりやすいでしょう。
これはペイントレイヤーに設定しても効果が見えません。
塗りつぶしレイヤーに設定すると効果が発生する場合もありますが、イマイチよくわからないということになるかと思います。
まず、ペイントレイヤーにこのフィルタを設定して、適当に塗ってみましょう。
結果は見ての通り、塗った場所にクラックといえる割れ目が出来ましたね。
これらのフィルタは基本的に、ある特定の一部だけ錆びさせたい、等に使用します。
[MatFx Skin Scale] なんかもこの種の塗った場所に効果がある系ですが、こちらは全体で問題ないなら塗りつぶしでも使用できます。
このフィルタは何らかの呪いで腕だけ爬虫類の皮になってしまった人の表現に使えそうですね。
最後は紫枠ですが、これはSubstance Liveの3月のマンスリードロップで取得できるものです。
とくに [Rust] は塗った場所に錆を施せるのでかなり使い勝手がいいと思います。
今のところ、マンスリードロップでフィルタがゲットできたのは3月の2つだけですが、今後もなにか貰えると嬉しいですね。
という訳で今回でフィルタの紹介は終了。
そろそろSPの解説も終わりかな。