Atom Graphで画像処理をしてみる

前回紹介したnPass Element GraphはSubstance 3D Designerで言うところのFX-Mapのようなものでした。 個人的にはFX-Mapよりわかりやすくて好きです。 さて、SDにおける特殊なノードといえば、FX-MapとPixel Processorではないかと思います。 今回はInstaMAT…

nPassとMesh Rendererでメッシュをばらまいてみる

InstaMATは後発とはいえ、かなりいろいろな機能があって可能性を感じるアプリです。 今回はその中でも面白そうなnPass ElementとMesh Rendererを使った簡単なテストを行ってみます。 まず、新しいプロジェクトとしてnPass Element Graphを選択します。 テン…

InstaMAT事始め

現在のCG業界では物理ベースレンダリング(PBR)が主流となり、そのためのテクスチャを編集するツールとしてSubstance 3D製品が大きなシェアを持つようになりました。 Photoshopのような画像編集ソフトでは複数の関連する画像を編集しづらく、また、実際の3D…

While Loopを利用したSymmetric Nearest Neighborフィルタ (Substance 3D Designer 13.0)

久しぶりのブログ更新 FunctionグラフのWhile Loop つい先日のバージョンアップで待望の[While Loop]ノードが追加されました。 今はFunctionグラフでしか使用できませんが、個人的にはかなり大きな追加要素だと思っています。 今回の更新ではこのノードの使…

UE4用NVIDIA Image Scalingプラグイン実装について

UE4 Advent Calendar 2021 12/5の記事です。 はじめに PS4/XboxOne世代は1080p出力が、PS5/XboxSeriesX世代は4K出力が基本になっています。 しかし、大体の場合でレンダリング解像度はそれより低い解像度で行い、ハードウェアのアップスケーラーを利用するか…

NVIDIA RTXブランチについて

Unreal Engine 4 アドベントカレンダーその1 2日目 はじめに 今年、Ray Tracing Night Week 2020にてUE4レイトレのアップデートについて講演を行いました。 UE4.25のレイトレーシングで出来ること/出来ないこと この中で謎の半導体メーカーであるNVIDIA様のR…

Substance Designerでシェーダを書いてみた話

ちょっと遅くなりましたが、先々週にあったSubstance Designerゆるゆる会で作成したマテリアルについてです。 ゆるゆる会のテーマはスタイライズドでした。 私が選んだのは『あつまれ どうぶつの森』に出てくる床の1つである”みなものゆか”でした。 この床は…

Substance Designer + UE4でWangのタイルを実装してみる

3/14に開催した第6回Substance Designerゆるゆる会のテーマは地面でした。 特に自然か人工かは指定していない、一般的にGroundとして扱われるもの全般ということでいろいろな地面を参加者の方が作っていらっしゃいました。 SDの会だってのにHoudiniの解説し…

BlenderとDem Bonesでブレンドシェイプをボーンモーションにする

つい先日のことですが、Electronic ArtsさんがDem Bonesというライブラリを公開しました。 GitHub上で、BSD 3-Clauseライセンスとなっています。 github.com ヘッダオンリーライブラリで、依存しているのもEigenとOpenMPくらいらしいので、自前ライブラリに…

いいところにビス打ちをしようと思って失敗した話

先日のSubstance Designerゆるゆる会にて出た話。 機械とかで形状のコーナーにビス打ちやネジ止めしたい場合にSDだとどうやってプロシージャルにやるの? チュートリアル動画だと普通に位置を目合わせして配置してるけど、スマートじゃないしそれならPhotosh…

Tile SamplerのVector Map Inputで正しい方向を向かない場合の対処法

第3回SubstanceDesignerゆるゆる会にて、Tile SamplerのVector Map Inputについての問題が提示されました。 ある形状のエッジ部分にエッジに垂直になるように形状を配置したいが、Tile SamplerのVector Map Inputだとたまにおかしな方向を向くというものでし…

UE4のPythonを使ったFBXインポート

UE4

まだベータ版ではありますが、UE4でPythonが使用できるようになっています。 主な使いみちはEditorでの作業の簡略化でしょう。 多くのDCCツールがPythonを採用しているため、作業効率化を図りたい人には馴染み深い言語でもあります。 UE4ではUIを含めた拡張…

Substance Automation Toolkitによる簡単自動化

先日、Substanceゆるゆる会にて某氏から聞かれた話。 Substance Designerでテンプレート的なグラフを作成し、特定フォルダ内のすべてのテクスチャに対してそのグラフを適用してテクスチャを生成したいんだけど、できませんか?と。 で、できらぁ! というこ…

Substance DesignerのPythonプラグインの基本

東ゲ部もくもく会で調べた内容と、非常に簡単なプラグインの実装についてです。 Substance DesignerのPythonプラグインは去年の夏のアップデートだかで入っていたのですが、この段階では残念ながら現在編集中のグラフに対してあれやこれや出来ることが少なか…

Weighted Blended OIT - UE 4.20.3対応

UE4

以前、UE4で簡単ではありますが Weighted Blended OIT を実装してみました。 monsho.hatenablog.com この技術の詳細については上の記事と、そこにリンクしているペーパーをお読みください。 あまり使われていない技術だとは思うのですが、『Saints Row』シリ…

Flood Fillのエラーについて

Substance Designerの便利ノード [Flood Fill] はアイランドに分かれている形状にランダム性をもたせるのに重宝します。 このノードには3種の処理方法があり、[Safety/Speed trade-off] パラメータで変更が可能です。 Simple or small shapes:高速ですがエ…

Substance DesignerのPython Editorについて

新バージョンのSubstance DesignerにはPython Editorが搭載されているというのは前にも書きました。 これによっていろいろできるんじゃないか?と思って調べてみたことを今回は書きます。 まあ、ぶっちゃけてしまうと 今のところ使えねぇ! です。 Python Ed…

Substance Designer 2018 Summerの新ノード

というわけで、新しく追加されたノードも調べてみたので、適当に紹介してみます。 Gradient系 グレースケールのグラデーションを作成するノードが追加されてます。 以前はLinearだけでしたが、今回はポイントを指定してグラデーションを作成するノードになっ…

Substance Designer 2018 Summerの新機能

唐突にバージョンアップがあったのですが、とりあえず調べてみた新機能等をサクッと紹介してみようと思います。 UIの変更 少し前のSubstance PainterのアップデートでUIが変わりましたが、Substance Designerも同様の変更が施されました。 正直な話、前の方…

Substance Painter用フィルタの作り方(応用編)

前回の実践編ではフィルタを適用したレイヤーの各イメージを法則に従って変換するという、比較的簡単なフィルタの実装を紹介しました。 この手のフィルタはSubstance Designer上でもそのまま使える便利なフィルタですが、今回紹介するのはSubstance Painter…

Substance Painter用フィルタの作り方(実践編)

前回はSubstance Painter用のフィルタをSubstance Designerで作る際の基本的な部分やSP上での確認方法、イテレーションなどについて紹介しました。 今回は実践編と称して、簡単だけど少し実用的なフィルタを作ってみようと思います。 作ってみたのはこんな感…

Substance Painter用フィルタの作り方(基礎編)

今回の記事はSubstance Painter用のフィルタをSubstance Designerで作成する基礎的はお話です。 ちょっと前にTwitterで流したやつの作り方をやる前に、まず基本的な部分を押さえておきましょう、ということです。 チュートリアルは Allegorithmic 公式からも…

3Dノイズに疑似的なポジションを提供する

Twitterでも呟いてたネタをもう少し詳しく。 以前のブログ記事にも書きましたが、Substance Designer/Painterに3Dノイズが存在します。 3Dノイズは3次元空間の座標に対して連続的なノイズを生成してくれる代物ですが、逆を言えば3次元空間の座標が存在しなけ…

.sbsファイルをコピーする際の注意点

Substance Designerゆるゆる会にて、こんな感じのエラーが出るというハプニングが。 とある. sbs ファイルを開いたときに出てきたエラーなのですが、エラーメッセージを見ての通り、開いた.sbsファイル内で使用されている. sbs ファイル(このエラーメッセー…

Subsntace Designerでカラーを設定するパラメータあれこれ

Substance Designerでマテリアルを作成した場合、ベースカラーを変更したいと考えることが多いと思います。 例えばタイルの色を白や黒、赤や青に変えたい場合が多くあるでしょう。 このような場合のカラーを変更する手段を3つほど紹介します。 HSL HSLノード…

Substance 2018の3Dノイズについて

Spring has come! は~るで~すよ~(弾幕 というわけで暖かくなって花粉が飛びかう春が来ましたね。 春といえば! Substance Designer/Painterのアップデートです! というわけで双方とも2018.1が来ていますので、サクッとアップデートしちゃいましょう。 ま…

より自由にハイトマップを作成する

Substance Designerでは最初にハイトマップを作成するのが基本的なアプローチになります。 しかし、何も考えずにハイトマップを作っていくと数値が飽和してノーマルが残念なことになったりします。 [Blend]ノードでは加算(Add)を使っています。 この場合、[S…

Substance Designerのノード構成覚書

これから少しずつですが、Substance Designerでこういうノード構成するとこういうのが作れます、というのを覚書的に書いていこうと思います。 内臓的な形状 内臓のような有機的な形状を作るノード構成です。 これはTwitterでも呟きましたが、ここにも再掲。 …

UE4の描画パスについて Ver 4.18.1

こちらは Unreal Engine 4 Advent Calender 2017 16日目の記事です。 以前書いたUE4描画パスの順序をまとめたものがだいぶ古くなってしまっていたので最新版へのアップデート。 以前の記事はこちらです。 monsho.hatenablog.com 動作を完全に確認しているわ…

レイヤーインスタンシングのまとめ

Substance Painter 2017.4 がリリースされました。 SPの大型アップデートとしては多分今年最後です。以降はバグフィックスのみでしょう。 今回のアップデートではプラグインとしてDCC Live Linkが追加されています。 名前の通り、他のDCCツール(MayaやMODOな…